Presented by 東洋大学 総合情報学部 藤本貴之研究室


「ita!Base」に関する研究が日本パーソナルコンピュータ利用技術学会の「2010年度・研究奨励賞」を受賞致しました。

東洋大学総合情報学部・藤本貴之研究室による『日本最大級の痛車(いたしゃ)データベース・ita!Base』を画像データ総数952件にて開始致しました。

「ita!Base」に関する以下の研究発表を行ないました。
“バイナルグラフィクスを実装した自動車装飾の傾向分析とその分類手法”, 第5回JPCATS全国大会@跡見学園女子大学(2010年11月28日

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『痛車』とバイナルグラフィックス
『痛車(いたしゃ)』とは何か?―――この答えは簡単だ。
「バイナルグラフィックス」の一種で、「オタク的」な要素をモチーフとした自動車輛装飾のことである。・・・もちろん、初心者には、いきなりこんな「一種の専門用語」を羅列されてもさっぱりわからない。そこで、このコーナーでは、「痛車」とその車輛装飾手法である「バイナルグラフィックス」について、分かりやすく解説してみたい。



 『バイナルグラフィクス』とは何か?

 ビニール(vinyl)製のグラフィック(graphic)という意味(Vinyl + Graphic = VinylGraphic)であり、発音からビニールがバイナルへと変化した呼称である。一般に、看板やショーウィンドウへのグラフィックツールとしても活用されている粘着性を持ったシートを任意のデザインにカットして貼りつけるステッカー方式の物が用いられる。主にカスタムカー、バス、トラックなど自動車への会社名や広告、各種デザインを施すために使用されるものを指すことが多い。

 また「バイナルグラフィクス」と聞くとあまり、身近に感じないかもしれないが、意外と私たちの生活には身近な存在で、誰でもが一度は利用したことがあるに違いない。例えば、「ステッカー(いわゆるシール)」は、子供から大人まで幅広く楽しまれている代表的な「バイナルグラフィクス」のひとつである。自動車の車輛装飾というとピンと来ないかもしれなが、ステッカーをスーツケースや筆箱、あるいはノートなどに貼っている人は少なくないはずだ。誰だって、一度や二度は、ステッカーを自分の道具に貼付けた経験はあるだろう。そのような実は身近な存在である「バイナルグラフィックス』を応用的に利用し、生み出されたのが「バイナルグラフィクス装飾車輛」である。

 バイナルグラフィクス利用の利点と弱点

 ステッカーのような素材を利用した装飾の利点は、簡易且つ安価に利用することが可能であるため、あらゆる面でコストがかからない点である。そのため今日、多くのバイナルグラフィクス実装車輛がこの手法を用いる。しかしながら上述のように、バイナルグラフィクスの大半がシール製(ステッカー)になっているため、3〜4年程度で、皺が寄ってしまったり、剥がれてきたり、日焼けでインクが薄れてしまったりする。このように今日のバイナルグラフィックス装飾の弱点とは、その耐性の低さである。逆に塗料で塗る場合は寿命が長く、長年同じデザインで乗る人が使用している。塗装の手法は主にデコレーショントラックに用いられることが多い。

 バイナルと塗装の比較

バイナルグラフィクスの平均コスト塗装(エアブラシ等)の平均コスト
5万円〜10万円約30万円
バイナルグラフィクス平均寿命塗装の平均寿命
3〜4年10年
バイナルグラフィクス車輛製作にかかる平均日数塗装車輛製作にかかる平均日数
2〜3日1ヵ月

 バイナルグラフィクス実装車輛

 今日の自動車装飾に、なぜバイナルグラフィクス実装が何故選ばれるのか?−―その理由としては気軽且つ簡便・安価に利用出来るということが最大の要因である。バイナルグラフィクス実装車輛オーナーの多くがプライベートビルダー(業者を介在させずに、オーナー自らがカスタム作業を行う)であることから、低コストでしかも、短期間に制作することができるという点は、極めて重要である。また近年では、同じデザインを何年も長期間維持することに対して、飽きてしまうオーナーも多い。特にアニメなどのバイナルグラフィクスを実装している車輛(後に紹介する「痛車」)は、古いアニメ作品を何十年も貼るわけには行かないので、「弱点」である「耐性の低さ」を逆手にとって、短期間(場合によってはテレビアニメの放映期間の三ヶ月程度)で、デザインを変更してゆくために、いわゆる塗装による装飾ではなく、簡便なバイナルグラフィクスを選択する傾向が強くなる。

 バイナルグラフィクス実装車の起源には諸説入り交じっているが、一般にF1やスーパーGTなどのレース車輛とも言われている。黎明期には、スポンサー企業のロゴのみを貼るのみであったが、後にデザイン性も考慮され、バイナルグラフィクス実装車輛は「速くてかっこいい」といったイメージが持たせるようになった。

 バイナルグラフィクス車輛の種類

 バイナルグラフィクス実装車輛を大きく3つに分けると、F1やスーパーGT車輛と商用車輛、プライベート車輛の3つに分けられる。特に現在ではプライベートビルダーによる車輛数が多く、その中でも「アニメやゲームなどの“オタク要素”をモチーフとしたジャンル」が特に多い。そのようなバイナルグラフィックス装飾を嗜好する車輛は、今日『痛車(いたしゃ)』として呼ばれており、プライベートビルダーによる車輛の8割以上がその痛車が占めるとも言われている。




 なぜ『痛車』なのか?

 『痛車』は通常のバイナルグラフィクス実装車輛とはことなり、アニメキャラクターなどを取り入れたいわゆる「オタク的」なバイナルグラフィクス実装車輛のことを指す。「なぜ痛車と呼ばれているのか?」という指摘には様々な回答が推測されており、必ずしも統一的な見解があるわけではなく、様々な見方がある。しかしながら、「見ているだけで目が“痛”い“車”」が『痛車』の語源の有力説のひとつとして考えられている。

 なぜ、『痛車オーナー』たちは、自らの自動車を「目が痛くなるほど」までにオタク的な装飾を施すのだろうか?
 実際のオーナーたちからは、概ねの以下のような回答が返されることが多い。

そのアニメや登場キャラクターを愛している。一部の愛情表現
アニメキャラだと注目され、視線を浴びるのが気持ちいいから
知り合いがやっているから
イベントで影響を受けて

 これらの『痛車』は、現在、全国で約5000台をも超えるとも言われ、それらの大半がここ数年の『痛車ブーム』によって作られたものである。

 すでに痛車には「企業公認」と呼ばれる、アニメ制作会社から公認を受けて作られたバイナルグラフィクス実装車輛や、企業自体が痛車をつくり営業車として使用しているケースも増えてきている。


RE雨宮によって作られた『魔法少女リリカルなのは』とのコラボ痛車



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 「痛車」市場は年々拡大し、その規模・レベルともに飛躍的な向上しております。また、その敷居も急速に低下しているため、新規参入もしやすく、業界自体の底上げと拡大はとどまる所を知りません。
 しかしながら、一説には国内だけで、5000台以上とも言われている「痛車」業界ではありますが、かならずしもその全容を知るチャンスはありません。
確かに、頻繁にイベントなどに足を向けていれば、業界の水準や傾向も把握しやすいかもしれませんが、それにも限界があります。
 ましてや、痛車イベントに行けないオーナー層やユーザ層にとっては、致命的な問題です。
 そこで、東洋大学総合情報学部・藤本貴之研究室では、国内最大級の痛車データベースである『Ita!Base』の構築を進めております。
 「ネタ/キャラ/デザインがかぶってしまった!」なんていうイタイ思いをしないためにも、現在進行形の「痛車」傾向を確認してみましょう。
 本データベースが積極的に利用されることを心から願っております。
 また、痛車オーナーさま/痛単オーナーさま/痛チャリオーナーさま方の画像データの提供を常時、歓迎しています。いえ、むしろ求めております。(2011年2月吉日)
東洋大学総合情報学部・藤本研究室
 痛車データベース開発チーム



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Ita!Base制作スタッフは…

現在、メンバーを激しく募集中。


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〒350-8585 埼玉県川越市鯨井2100
 東洋大学 総合情報学部 藤本研究室
 TEL:049-239-1300(代表)
※痛車オーナーの皆様。Ita!Baseでは、常時、みなさまの画像データの提供をお待ちしています。痛車オーナーの力を糾合して、より完成度の高いデータベースを構築しましょう!

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